今年は、買い増し停止にしようと思っているエクソン(XOM)について現状調査を簡単に行ってみます。

数字から何か見えてくるでしょうか?

企業概要

1.石油メジャーの最大手であり、スーパーメジャーと呼ばれるロイヤル・ダッチ・シェルやBP、シェブロンなど6社のうちの1社である大手総合石油・ガス会社である。同社が展開するブランドとしては、EssoやEXXONなどが挙げられる。

2.世界200ヵ国以上で事業を展開しており、石油を中心としたエネルギー資源の探鉱や生産、輸送、精製から販売までの事業を垂直統合にて一括で行っている。

3.2019年度の1日当りの生産量は、液体燃料が240万バレル、天然ガスが94億立方フィートであった。また、2019年末時点の、保有埋蔵量は石油換算で224億バレル(内、持分法適用会社が38億バレル)、このうち65%が液体燃料である。石油精製能力は原油換算で日量470万バレル、世界最大級の石油精製会社であり、石油関連製品やスペシャリティー・ケミカルの製造大手でもある

4.事業地域は、北米、南米、欧州、中東、北アフリカ、サハラ砂漠以南のアフリカ、およびアジア太平洋地域と世界各地に広がっている

石油、天然ガスの探査、精製、製品製造という上流、下流の事業を、世界中で展開している最大手。

直近及び過去3年各数値指標

直近だとPBRが、1を切ってます。純利益だだ下がりなのに配当は頑張ってるため、ついに配当性向は100%を超えちゃってます。純利益よりも配当を多く払ってるってことです。配当利回りも10%近いところまで来てます。危うし36年連続増配

セグメント構成及び推移

上流、下流共に売り上げは、減少傾向を見せています。

業績推移と配当推移

売上、キャッシュフローすべてが減少傾向になっている中、配当は増配させています。ただ負債が増えているわけではないのが救いでしょうか。

株価推移(過去5年)

株価も売り上げと同様に減少傾向で来ていました。

総評

エクソンに関しては、3月17日の時点で以下のような状況になっています。

 米石油大手エクソンモービルは支出を大幅に減らす方針を示している。新型コロナウイルスの流行を受けた市場環境と原油価格の急落が背景にある。

ダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)は16日、「この前例のない状況に基づき、目先の資本・営業経費を大きく減らすため適切な全ての措置を検討している」と述べた。

同社はコスト削減計画について後日説明するとしている。

もう一つ、

格付け会社S&Pグローバル・レーティングスは、石油大手エクソンモービルの債務格付けを「AAプラス」から「AA」に1段階引き下げた。キャッシュフローに関する懸念を理由に挙げた。

格付け見通しは「ネガティブ」としており、向こう1〜2年にキャッシュフローやレバレッジ状況の改善に向け十分な措置を講じなければ、一段の格下げの可能性もあるとしている。

今後2年は、原油・天然ガスの下落や精製マージンの低下、石油化学品への需要減退などが想定され、同社の足かせになると指摘した。

このような状況を見ていると、減配も間近かなという印象を受けます。それとも配当一時停止もあるのでしょうか。

配当を出さないエクソンなんて個人的には興味ないので、4月末の四半期決算は注目していきます

2020年第一四半期決算結果

  • 売上高は562億ドルで、前年同期の636億ドルと比較すると12%減少
  • 最終損益は6.1億ドルの赤字であり、前年同期の23.5億ドルと比較すると、126%減少
  • また最終損益を前四半期の56.7億円と比較すると111%減少
  • 一株当たりの利益はマイナス0.14ドル。
  • 原油価格の急落を背景に、在庫や資産の評価減を29億ドル計上しました。

これらの結果に対し、CEOであるDarren W. Woodsは「新型コロナウイルスは短期需要に大きな影響を与え、その結果市場が供給過剰になり、商品価値と利益に対して前例がないほどの圧力をかけた。」と述べ、新型コロナウイルスが同社のビジネスに大きな打撃を与えたことを示唆しています。

一方で、「このような困難な事態に対して対処している間、我々のビジネスを動かすための長期的な視点を我々は見失わなかった。経済活動が復活し人口と生活水準が増加すれば、我々の製品への需要は増加し、業界の回復を促進する。(中略)我が社は未だに堅調であり、今までがそうであったように現在の低迷する市場を乗り越えていく。昨今の情勢はユニークなものであるが、我々は経験豊富であり、我々のビジネスの規模は大きいことを踏まえると、我々には今までに強くなる力を持っていることが分かる。」と述べており、現在の状況から立ち直ることへの自信を見せました