マクドナルドの最新の現状を調査します。
企業概要
1.マクドナルドの売上高は、直営レストランの売上、フランチャイズ店のロイヤリティー収入およびライセンス収入で構成される。
2.世界で統一されたバリュー商品を軸に地域限定商品も提供する。2019年12月末現在、世界120カ国以上で約38,700店舗を展開(FC・関連会社約36,100店舗、直営店舗約2,600店舗)している。
3.各地域の成熟度や競争環境に応じて組織を4部門に再編し、約4,000店舗をFC化することで、過去数年間で年間約$5億の一般管理費(ネットベース)を削減した。
4.「EOTF」型店舗レイアウト(カウンター、キオスク、ウェブオーダー機、テーブルサービスやドライブスルーサービス)やモバイル注文・支払の導入、宅配サービスの充実など、加速度成長戦略を推進している。
ここ数年更なるフランチャイズ化を推し進め、経費削減に努めているようです。
直近及び過去3年各数値指標
何と言っても目を引くのは自己資本(正味財産)が、ここ数年マイナスとなっていることです。
正味財産とは、総資産 ー 負債なので、要は債務超過状態ということです。従ってBPSもマイナスですし、BPRとROEについても意味のある数値はでてきません。
直近四半期業績
2020 Q1結果
- 売上:【予想】46億9000万ドル 【結果】47億1000万ドル↑ 【前年同期比】-6.2%の減収
- 営業利益:【結果】16億9400万ドル 【前年同期比】-19.1%の減益
- 純利益:【結果】11億1000万ドル 【前年同期比】-17%の減益
- EPS:【予想】1.57ドル 【結果】1.47ドル↓
セグメント構成及び推移
企業概要でも見たように、ここ数年でフランチャイズと直営店の割合が逆転しています。
業績推移と配当推移
売上、純利益共に非常に安定しています。
キャッシュフロー(CF)では、借金はしつつも営業CF、フリーCF共に安定あるいは若干の上昇傾向にあり、営業CFマージンも安定しています。
又、配当についても順調に上昇傾向です。
総評
普通、債務超過状態にある企業と聞けば「危ない会社」というイメージですが、これだけ順調な業績推移なのを見ると債務超過状態でも特に問題ないようにも思えます。
2017年頃からセグメント構成比を変えるにあたって大きく借金もしているので、今後急がず徐々にバランスシートを整えてくるのでしょうか。
コロナショックの影響で2週間ほど前からは、アメリカ国内直営店の店内飲食禁止措置をとるなど厳しい状況にはなっています。
又、株価もこの一か月で最大40%下落とネガティブポイントも多々ありますが、これだけの優良株であれば、少しずつでも買い増しをして行くのは間違っていないのではないかと考えています。
2020 Q1結果
第1四半期決算(3月31日まで)は利益が市場予想を下回った。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)封じ込めに向け、欧州では一部店舗が引き続き閉鎖されている。
クリス・ケンプチンスキー最高経営責任者(CEO)は「3月末に閉鎖された店舗数は底に達したと考えている」と述べた。
4月30日時点では、世界中の約3万9000店舗のうち75%が営業中。これには米国内の約1万4000店舗も含まれている。また中国ではほぼ全ての店舗が営業を再開したが、日常生活が完全に戻っていないため需要は低調とした。
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