巨大企業アイビーエムについて、最新の現状を調査します。
企業概要
1.IBMは、創業100年以上の歴史を持つ情報技術(IT)の巨大企業である。主にインフラストラクチャー・サービス(収益の37%)、ソフトウェア(29%)、ITサービス(23%)、ハードウェア(8%)を販売している。
2.175カ国で事業を運営し、米大陸での売り上げが47%を占めている。約35万人を雇用して、8万のビジネスパートナーを有し、5,200の顧客(フォーチュン500全体の95%を占める)にサービスを提供している。
何だかよくわからないですが、とにかくコンピューター関連のソフトウェア、ハードウェア、AIなどあらゆる事業に手を伸ばしている巨人です。
直近及び過去3年各数値指標
PERの低さは、世間があまり期待をしていない状況なのでしょうか。ROEが非常に高いですが、同時に負債も大きくなっています。
自社株買いにより発行済み株式総数は、少しずつ減少しています。
フリーキャッシュフローは、安定しているし、営業キャッシュフローマージンも20%前後で安定しています。
セグメント構成
グローバル・テクノロジー・サービスは、ITインフラの構築や運用、サポートなどで構成されています。収益に占める割合は最も大きいです。
クラウド&コグニティブソフトウェアは、Watsonや、各種クラウド事業、OS(オペレーティング・システム)を除くソフトウェアで構成されています。2019年はレッドハット買収がクラウド事業の売り上げに寄与しており、唯一収益が伸びている部門です。
グローバル・ビジネス・サービスは、コンサルティングサービス、ビジネスプロセス、アプリケーション管理などで構成される部門です。収益に占める割合は約2割です。
システムは、サーバーやストレージシステム、OSなどで構成されています。収益に占める割合は1割程度です。
グローバル・ファイナンシングは、その名の通り、ファイナンス部門であり、IBMの製品・サービスなどを購入・利用する際に、リースや分割払いなどの多様なプログラムが提供されています。中古IT機器の買取・販売も行っています。
四半期業績推移 ~2020-Q1
2020年 第1四半期結果
マネックス証券銘柄スカウター 企業レポートより
1.売上高・・・前年同期比 3.4%減の 175.7 億ドル(予想176.9 億ドルを下回りました。)
- グローバル・ビジネス・サービス部門・・・前年同期比 0.4%増の 41.4 億ドル
- グローバル・テクノロジー・サービス部門・・・前年同期比 6.0%減の 64.7 億ドル
- システム部門・・・前年同期比 2.9%増の 14.2 億ドル
- クラウド部門・・・前年同期比 19%増の 54 億ドル
- レッド・ハット部門・・・前年同期比 18%増
- クラウド・コグニティブ・ソフトウェア部門・・・前年同期比 3.9%増の 52.4 億ドル
2.1 株当たり営業利益(一部項目を除く)・・・1.84 ドル(予想1.81 ドルを上回りました。)
3.今年度ガイダンスはコロナウイルスの影響のため発表せず。
ダウジョーンズニュースワイヤーより
第1四半期の収益は上回ったが、見通しは不透明
IBMはコロナショックが3月のソフトウェア販売に大きく影響し、今年度の年間予測が大幅に下がったため、第1四半期の収益が減少した報告した。
純利益は、前年同期の15億9,000万ドル(1株あたり1.78ドル)に対し、11億1800万ドル(1株あたり1.31ドル)でした。
調整後の利益は、1年前の2.25ドルから減少して、1.84ドルでした。
収益は前年同期の181.8億ドルから175.7億ドルに減少した。
予想では175.9億ドルの収益でEPSは1.81ドルでした。
売上は、過去32四半期のうち4四半期を除いて、すべて前年比で減少しています。
新CEOのクリシュナ氏は、35万人の労働力の95%以上が遠隔地で働いており、重要な現場には約8,000人の労働者がいて、ビジネスは新しい四半期では落ち込んでいないと述べました。
コロナウイルスのパンデミックによってもたらされた不確実性を考慮して、同社は今年のガイダンスをペンディングすると述べた。IBMは1月に2020年の調整後利益を「少なくとも」13.35ドル(リンク)予測していたが、アナリストは1株あたり12.01ドルを予想していたが、第2四半期末に見通しを提供するかどうかについて再評価すると発表した。
業績推移と配当推移
売上、純利益共に全体的にはあまり冴えない感じです。それでも営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフロー共に安定していますし、1株配当も増配傾向です。
株価推移(過去5年)
結構、上り下がりが激しく、ここ5年でも180ドルまで行ったかと思うと110ドル切るところまで下がったりの状況です。
私の保有銘柄の中でもエクソンと共にベータ値が1を超えていて、ドキドキの株価変動を見せてくれます。
総評
誰もが知っている超巨大企業で、一昔前はメインフレームでもパソコンでも圧倒的企業でした。
しかし2000年以降は若干迷走気味で、他のGAFA&Mなどに比べると魅力に乏しく見えるのが残念です。
それでもやはり腐ってもIBMで、ブランド力はピカ一ですし経営状態も安定していると言っ良いのではないでしょうか。
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