アメリカ国内向けのたばこ産業最大手アルトリア・グループについて、最新の現状を調査します。
企業概要
1.アルトリア・グループは、子会社を通じて主にたばこ製品の製造・販売を手掛ける持株会社である。
2.Philip Morris USA、U.S. Smokeless Tobacco Company、John Middleton Co.、Ste. Michelle Wine Estates Ltd.、Nu Mark、Philip Morris Capital Corporationを傘下に持つ。また、世界最大級のビール製造・販売会社Anheuser-Busch InBevの株式の10.2%を保有している。
3.米国では、たばこ、および無煙たばこで業界首位、機械巻き葉巻では第2位を占める。米国市場で40%のシェアを持つ世界でも有数のたばこブランドMarlboroを有する。米国市場では同業フィリップモリスの電子たばこ「iQOS(アイコス)」を販売している
言わずと知れたアメリカ国内向けの、タバコ製造販売の最大手であり、酒類にも手を出しています。
直近及び過去3年各数値指標
売上は見事に横ばいですが、純利益はついにマイナスになってしまいました。そのためPERは算出不可、ROAとROEもマイナスとなっています。
株価も下がっているため配当利回りも減配の心配もしたくなるレベルに上がっています。ただ何せ連続増配実績は49年ですので、意地でも減配はしないのでしょうか。
セグメント構成及び推移
やはり圧倒的にタバコの売上が全体の九割近くを占めています。無煙たばこのアイコスは意外と伸びていないように見えます。
四半期業績推移 ~2020-Q1
2020年 第1四半期結果
- 売上自体は殆ど変わらないながらも、前期、前々期とマイナスに落ち込んでいた純利益がプラスに転じました。
業績推移と配当推移
投資と財務の動きは結構激しいですが、フリーキャッシュフローはプラスをキープしており、営業キャッシュフローマージンも40%前後で推移しているので安定性は依然としてあるとみて良いのでしょう。
株価推移(過去5年)
ここ数年株価は減少傾向で来ていました。
総評
アルトリアとフィリップモリスに関しては、タバコのブランド力が高いので参入障壁が高く、安定した売り上げが見込めるため、配当収入を期待している自分にとっては良い銘柄です。
しかし、世界的な禁煙の流れと今回のコロナウィルスが喫煙者にはより厳しい結果を招いている可能性が高い現状を見ていると、今後も安泰とはどうも思えません。日本で人気のアイコスも意外とアメリカでは伸びていないように見えます。
このまま増配を続けるのかは、注目しないといけません。
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